紹 介    会長挨拶 研究会の概要 

会長挨拶

 コロナの時代におけるあいさつや返事の大切さ
                                   岩手県難聴言語障がい教育研究会
 会長  紺 野 好 弘  


 
毎朝,正門の前に立ち,子どもとあいさつを交わしています先生方の丁寧な指導により,あいさつがきちんとできる子どもが増えてきています。子どもによって,元気なあいさつ,名前を読んであいさつ,一言付け加えてあいさつなど,あいさつの仕方は様々ですが,本校の子どもたちが,自分からあいさつできる子どもに育っていることをとても嬉しく思います。
  
 あいさつは,「心と心をつなぐ窓」と言われます。人と人との間には窓があって,気もちのよいあいさつを交わすと,その開かれた窓から,相手の清々しい気もちが伝わってきます。逆に,いやいやあいさつすると,嫌な気分が相手に伝わってしまうことになりかねません。

 コロナ対策によるマスク着用の弊害からか,どの学校もあいさつが低調だという話を耳にしたことがあります。今は,あいさつなんてしなくて良いという風潮もあると聞きました。マスクをかけているのに,あいさつを頑張ろうという気になれないのは当然かもしれません。しかし,そういった指導を継続していれば,今後,コロナが収束したとしても,また,あいさつを頑張るぞという指導には戻れない気もします。これからの社会において,感染症対策上,マスクは手放せないツールになっています。したがって,マスクをかけている以上,あいさつをしなくて良いという指導が平然とまかり通るのではないかと危惧しています。社会人になって,一番に指導されるのはあいさつの仕方だそうですが,そういった当たり前のことを指導されずに来た子どもの将来はどうなるのか,とても心配です。
  
 コロナが蔓延する前,盛岡市内にある公立高校の入学式や卒業式に参加したことがあります。一人一人呼名された後,生徒は返事をしますが,驚いたのは,どの子どもも,返事がとても良いということです。練習を重ねた卒業式だけではなく,一発勝負の入学式での返事もしっかりとできていました。しかも「は〜い」といった間延びした返事ではなく,「はいっ」といった心地よい返事です。どの中学校でも,返事の指導がしっかりとなされていることを実感しました。

「習慣は,第二の天性」と言われています。天性とは,生まれつき備わった才能や性質のことですが,毎日の繰り返しの中で身に付けた習慣というものは,その子どもの天性にまで高められていく可能性をもっています。私は,あいさつや返事を疎かにする教育は,虚しい教育だと思っています。あいさつや返事をする力は,子どもが将来,社会人として生きていく上で,間違いなく必要不可欠な力であると考えています。
  
 コロナの時代になり,様々な教育活動が制限されていますが,難聴言語障がい教育,幼児のことばに関する教育,LD等に関する教育は,人が人と関わり,コミュニケーションを深める上で,欠かすことのできない大切な教育であり,通級してくるどの子どもにも,しっかりとした力を身に付けさせたいと思っています。

 本年度もどうぞよろしくお願いいたします。

 
 令和3年5月21日